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読み込み中...不動産証券化において、投資の安定性を確保するための極めて重要な概念です。これには大きく分けて二つの側面があります。一つ目は「オリジネーターからの倒産隔離」で、これは不動産の元の所有者(オリジネーター)が万が一倒産しても、その影響が証券化された不動産の価値に及ばないように、資産を法的に完全に切り離すことを指します。二つ目は「SPC自体の倒産隔離」で、資産を保有する器であるSPC(特別目的会社)そのものが倒産するリスクを限りなくゼロに近づけるための措置を指します。具体的には、SPCの事業目的を限定したり、利害関係者がSPCの経営判断に関与できないようにする仕組みを構築します。
オリジネーターからSPCへの不動産等の資産移転が、単なる形式上の売買ではなく、実質的にも所有権が完全に移転した「真の売買」であることを指します。なぜこの概念が重要かというと、もしこの取引が実質的には「担保目的の譲渡(譲渡担保)」だと判断されてしまうと、オリジネーターが会社更生手続きなどに入った際に、その資産がオリジネーターの財産と見なされ、SPCが自由に処分できなくなるリスクがあるからです。このリスクを回避するために、取引が真正売買であることを法的に証明する必要があります。
不動産証券化のためだけに設立される、いわば「器」の役割を果たす会社のことです。主な目的は、証券化の対象となる不動産等をオリジネーターから譲り受け、その資産から生じるキャッシュフローを裏付けとして資金調達を行うことです。SPCを利用する最大の理由は、資産をオリジネーターの他の事業や信用リスクから完全に隔離(倒産隔離)し、投資家がその資産価値だけに注目して投資判断できるようにすることにあります。GK-TK方式の合同会社(GK)やTMK方式の特定目的会社(TMK)が代表例です。
日本の私募不動産ファンドで最も典型的に用いられるスキームの一つです。SPCとして「合同会社(Godo Kaisha)」を利用し、投資家からのエクイティ資金を「匿名組合(Tokumei Kumiai)」出資の形で集めることから、この名前が付けられました。この方式が生まれた背景には、現物不動産を直接扱うと不動産特定共同事業法の厳しい規制対象となるため、対象資産を「不動産信託受益権」にすることでその適用を回避するという歴史的経緯があります。加えて、合同会社は設立・維持コストが安く、匿名組合出資は税務上の二重課税を回避できるなど、実務上のメリットが多いのが特徴です。
「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」という特別な法律に基づいて設立されるSPCの一種です。GK-TK方式が一般的な会社法や商法を組み合わせて作られるのに対し、TMKは不動産証券化を行うために設計された専用の器です。法律で厳格な手続きやルールが定められている代わりに、不動産取得税や登録免許税の軽減、法人税が実質的にかからないようにする「導管性」の確保といった税務上の大きなメリットを受けられるのが特徴です。
オリジネーターがSPCに資産を売却した後も、何らかの形でその資産に関わり続けることを「継続的関与」といいます。例えば、売却後もオリジネーターがSPCに匿名組合出資を行ったり、優先的な買戻し権を持ったりする場合がこれにあたります。会計の世界には、この継続的関与に伴うリスク負担が、資産の譲渡時価額の概ね5%を超える場合、その取引は実質的な売却とは認めず、オリジネーターの資産として計上し続けなければならない(オフバランスできない)という「5%ルール」が存在します。そして、この会計上の判断は、法律上の真正売買性の判断にも密接に影響を与えます。
SPCが稼いだ利益に対して、まずSPC段階で法人税が課され、さらに投資家への配当に対しても所得税などが課される、という「二重課税」を回避できる仕組みや性質のことです。SPCがあたかも利益をそのまま投資家へ流す「導管(パイプ)」のような役割を果たすことからこう呼ばれます。TMKや投資法人では一定の要件を満たすことで配当を損金算入でき、GK-TK方式では匿名組合員への利益分配が営業者であるGKの損金として扱われることで、この導管性が確保されています。
営利を目的とせず、社員に利益を分配しない法人の形態です。不動産証券化においては、この「利益を分配しない」という性質が、SPCの倒産隔離を強化するために利用されます。具体的には、SPCの議決権を持つ親会社として一般社団法人を設立し、スポンサーなどの利害関係者は議決権のない「基金」を拠出する一方、議決権を持つ「社員」には利害関係のない会計士などの第三者が就任します。これにより、スポンサーの都合でSPCが倒産させられるといったリスクを遮断するのです。
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